お夏・清十郎物語

お夏・清十郎物語は江戸初期の実話で、悲恋物語の極みとして 元禄時代の劇作家 西鶴が好色五人女で描き、近松門左衛門が世話浄瑠璃で物語を表現しました。
お夏は姫路城の大手門にあたる本町の米問屋但馬屋九左衛門の娘に生まれ、清十郎は姫路の西室津港の造り酒屋和泉清左衛門の息子で何不自由の無い家庭に育ち、錦絵にも優る美男でしたが、故あって清十郎は十九才の時、但馬屋に勤める身になり、明け暮れ律義に勤めたので万人から好かれるようになりました。

いつしかお夏と清十郎は深い相想の仲となりましたが、九左衛門はこれを許しませんでした。思いもよらぬ濡れ衣に依って、あたら二十五才のの時、清十郎はかなくも刑場の露と消えたのでした。
此のことを知ったお夏は、黒染めの衣に身をつつんで読経三昧にくらし、ひたすら清十郎の冥福を祈りました。
但馬屋も二人の純愛に打たれ、慶雲寺寺内に「比翼塚」をつくって、其の霊を慰めたと云われています。

比翼塚
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慶雲寺(けいうんじ)
兵庫県姫路市野里慶雲寺前町にある臨済宗妙心寺派の寺院。
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むこうを通は清十郎じゃないか 笠がよう似た管笠が・・・・・・・
と云う俗詩が大流行し、畏くも天皇上聞に達し、御製を賜ったもの
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御製は後水尾天皇と後西天皇より賜っています。

電信柱の独り言「昔の名前で立ってます」

東洋紡の電信柱
儂の名前はNTT名「トウヨウボウ11D」、関西電力名「水上79-16」。
電信柱じゃ。儂の立っている場所は兵庫県姫路市白国1丁目3-1。広峰山の麓で、そこから流れ出る増位川のほとりにかれこれ40年超立っている。
NTTと関西電力(関電)に名前を付けてもらい2社の共同利用じゃが、姫路市の町名看板や警察の信号機も付いておる。さらに複数の有線も取り付けられていて白国、増位本町、増位新町の地域インフラを背負っている主柱なんじや。

東洋紡関電電信柱
儂の名前で気が付いたと思うがNTTが付けた「トウヨウボウ」と関西電力が付けた「水上」じゃが、この地域にはトウヨウボウ(東洋紡)は無し、水上と言う地名も無い。実はワシが立てられる前ここに、大正8年から昭和50年まで東洋紡姫路工場が有ったんじゃ。昭和50年に東洋紡が閉鎖され、工場の跡地を姫路市が買収し、副都心としてこの地を開発したんじゃ。それと水上じゃがこの地名は1933年まで飾磨郡水上村と呼ばれて、姫路市の編入合併で無くなった地名なんじゃ。今でもこの辺の住人は地名で「水上」とか「水上地区」と呼称する人がいる。
昭和54年に地域の核としてニチイが出店し、この地域はマンションが建ち並んだ。その時の土地整備時にNTTと関電が儂を立ててNTTはトウヨウボウ11D、関電が水上779-16と名前を付けたんじや。ワシの名前は撤去されるまで変わる事がないのでこのまま「トウヨウボウ」と「水上」で昔の名前で立ち続ける。
※関電の「水上」の方が儂より古い呼称で電線が通った時に地名からとった名前じゃ。

人形のちぐさや
儂の立つている土地は昔の東洋紡績の購買部が有った場所で、今は儂の下で「ひな人形」や「五月人形」などの「節句人形」を販売する「人形のちぐさや」が営業している。

この地域で東洋紡績の敷地に関係ある電信柱は「トウヨウボウ」、「東洋紡」、「東洋紡跡」の名前をNTTに付けてもらって立っている。関電が付けた「水上」の名札は東洋紡績絡みでは東西の電線を背負っている古い柱だけだ。結構名前の由来は複雑だ。
儂の東西南北に立っている仲間を紹介しておく。

先ずは南の柱はNTT名「トウヨウボウ」関電名「ニチイ」だ。こいつの名前の「ニチイ」も今は無い。副都心開発当初は「ニチイ北姫路店」として量販店が有ったのでその名残りじゃ。

ニチイ電信柱
その後、「ニチイ」は「マイカル」に社名変更し、大型ショッピングセンターは「サティ」と店名変更し、「姫路サティ」となり、「マイカル」が破綻し、会社更生で「イオン」が買い取り、この店舗は「イオン姫路店」となった。南の電信柱も昔のなまえだな。この付近の住人はこの店舗を「イオン」とは呼ばずいまだに「サティ」と呼ぶ人がほとんどだ。ワシの下の横断歩道で信号待ちをしている買い物客の会話も「今からサティで買い物」とか「サティで買い物したんや」とか会話している。

北の柱はNTT名「東洋紡」関電名「白国」・中林産婦人科の横に立っている。
中林産婦人科

東の柱は「西松屋チェーン北姫路店」前に立つていてNTT名、関電名もワシと同じ「トウヨウボウ」、「水上」で儂と共にインフラを共に支えている電信柱じゃ。
西松屋電信柱

西の柱は「ほっかほっか亭花の北店」の前に立っている。この柱も儂や東の柱と同じ名前でNEE名「トウヨウボウ」、関電名「水上」で東と同じ様に西への延長で儂が背負う線を背負ってくれている。
ほっかほっか亭電信柱

儂が言うのもおこがましいが日本全国に立っている電信柱の名札を見れば古い呼称や地名を付けて立っている電信柱が沢山有ると思う。柱の名札を見て記述の様に昔を懐古するのも結構楽しいと思うぞ。
では。